問 自動車事故に関する次の記述のうち、一般貨物自動車運送事業者が自動車事故報告規則に基づく国土交通大臣への報告を要しないものを1つ選びなさい。なお、解答にあたっては、各選択肢に記載されている事項以外は考慮しないものとする。
1.事業用自動車が走行中、運転者がハンドル操作を誤り、当該事業用自動車が道路から0.6メートル下の畑に転落した。
2.事業用自動車が走行中、鉄道施設である高架橋の下を通過しようとしたところ、積載していた建設用機械の上部が橋桁に衝突した。この影響で、2時間にわたり本線において鉄道車両の運転を休止させた。
3.事業用自動車が走行中、アクセルを踏んでいるものの速度が徐々に落ち、しばらく走行したところでエンジンが停止して走行が不能となった。再度エンジンを始動させようとしたが、燃料装置の故障によりエンジンを再始動させることができず、運行ができなくなった。
4.事業用自動車が交差点を通過するため進入したところ、交差する道路の左方から進入してきた原動機付自転車と出合い頭に衝突した。当該事故で原動機付自転車の運転者に2日間の入院及び30日間の医師の治療を要する傷害を生じさせた。
正解2
1.報告を要する。本事故は「自動車が転落したもの」に該当するので報告を要する。ここでいう「転落」とは、道路外に転落した場合で、その落差が0.5メートル以上のときをいう。
2.報告を要しない。国土交通大臣への報告を要するのは、「橋脚、架線その他の鉄道施設を損傷させ、3時間以上本線において鉄道車両の運転を休止させたもの」である。
3.報告を要する。本事故は「自動車の装置の故障により、自動車が運行できなくなったもの」に該当するので報告を要する。
4.報告を要する。本事故は「重傷者を生じたもの」に該当するので報告を要する。ここでいう重傷には、「病院に入院することを要する傷害で、医師の治療を要する期間が30日以上のもの」が含まれており、本肢も該当する。